ニュースNews一覧

2023-03-28「事業承継見える化」コンサルティング事例集を出版しました。
非財産相続のトラブルを事前回避!「事業承継見える化」コンサルティング事例集を出版しました。
2022-10-14「金融機関を味方につける!事業計画書の書き方・活かし方」出版しました。
「金融機関を味方につける!事業計画書の書き方・活かし方」出版しました。
2021-07-222021年7月22日「自社株式超入門」を出版しました。
事業承継・相続で困らない自社株式超入門
2021-01-12共著「ほんとうの事業継承」(生産性出版)の出版について
共著「ほんとうの事業継承」(生産性出版)
2020-09-012020年9月1日「これ一冊で安心! 相続手続きと届出」を出版しました。
身近な人が亡くなった時に慌てない「相続手続きと届出」もしもの時の完全ガイド
2019-08-01『いちばんわかりやすい! 相続税の税務調査対応のすべて』出版について
2019年7月18日「いちばんわかりやすい! 相続税の税務調査対応のすべて」を出版しました。
2019-04-13FBAA ファミリービジネスアドバイザー養成講座第7期開講
FBAA(一般社団法人日本ファミリービジネスアドバイザー協会)のファミリービジネスアドバイザー養成講座第7期東京・大阪で開講します。
2019-03-01『家族円満で進める事業承継成功術』出版について
2019年3月4日、幻冬舎メディアコンサルティング様から出版します。
2018-11-09一般社団法人日本ファミリービジネスアドバイザー協会 参与フェローへの就任
一般社団法人日本ファミリービジネスアドバイザー協会の執行役員を経てこの度同協会の参与フェローに就任しました。
2015-01-10税務相談会のご案内
27年2月9日(月)に東京商工会議所の依頼で税務相談を担当します。 時間は13:00-16:00です。 場所は東京商工会議所墨田支部です。
2014-08-119/25 税務相談会のご連絡
9/25 墨田区役所の税務相談を担当します。
2014-04-01墨田まちづくり公社の税務専門相談員を担当します。
一般財団法人墨田まちづくり公社の税務専門相談員を拝命しました。
2014-01-15へーベルプラザで税務相談を担当します。
1/31・2/1の2日間、旭化成へーベルプラザ新小岩で税務相談を担当します。
2014-01-05事務所移転のお知らせ
平成26年1月より事務所を移転しました。
2013-12-25税務相談会実施のお知らせ
平成26年1月20日、東京商工会議所すみだ支部にて税務相談を担当します。
2013-11-0811/8ファミリービジネスアドバイザー資格認定を受けました。
一般社団法人日本ファミリービジネスアドバイザー協会(FBAA)のアドバイザー資格認定プログラムを終了し資格認定証の交付を受けました。
2013-06-26FBAA マンスリーニュースで記事を書きました。
FBAA マンスリーニュースvol.8で「ファミリービジネスの自社株式承継対策」の記事を書きました。
2013-04-01墨田まちづくり公社の税務専門相談員を拝命しました。
一般財団法人墨田まちづくり公社より税務専門相談員の発令を受けました。
2013-02-05FBAA 一般社団法人日本ファミリービジネスアドバイザー協会からのご案内です。
第1期 FBAAファミリービジネスアドバイザー資格認定プログラムの受付を開始しました。
2013-01-28FBAA マンスリーニュースで記事を書きました。
FBAAマンスリーニュース 3号に税理士とファミリービジネスという内容で記事を記載しました。
ホーム > ニュース > FBAA マンスリーニュースで記事を書きました。

FBAA マンスリーニュースで記事を書きました。News

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■税理士とファミリービジネス FBAA相続税務マネージャー 女ヶ沢 亘
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■税理士はファミリービジネスを理解する必要がある━━━━
 
ファミリービジネスを同族経営とすると
中小企業のほぼすべてはファミリービジネスです。


税理士はファミリービジネスがさまざまな課題を相談する相手として
一番馴染みが深く、税務面のみならず経営課題の相談先として
期待されている存在だと思います。


私もたびたびファミリーのかかえるプライベートな相談を受けます。
特に経営者はみな孤独といわれますが、社内ではできない相談、
家族にはできない相談を税理士にされる経営者は多いのではないでしょうか?


またクライアントが求める税理士とは
そんなパートナーとしての存在だと私は思います。


一方で税理士がファミリービジネスの課題に向き合う際、
うまく対応できていないことも多いと私は感じますが
皆様はいかがでしょうか?


事業承継で悩んでいるファミリービジネスを例にとります。


税理士に相談する内容として当面の課題は
税金や相続の問題が多いでしょう。


それゆえ事業承継プランを考えるにあたり
税理士は概ね次の3つの視点からプランを作成することが
多いのではないでしょうか。


一つ目の視点は税法と納税資金の視点です。
主な内容としては

・自社株式の評価とその引下策の検証。

・相続財産全体の評価と相続税の把握。

・評価額引き下げ等の相続税対策と納税資金対策の検討です。


二つ目の視点は会社法の視点です。
主な内容としては

・後継者が議決権を確保するための施策検討です。


三つ目の視点は民法の視点です。
主な内容としては

・後継者と他の相続人との財産の分割プランの検証。

特に遺留分侵害等を回避するための施策検討です。


つまり税金・納税資金・議決権確保・財産分割のバランスといった視点から
施策を検討していきます。


また上記に加えその企業の価値の源泉を把握し
その企業価値源泉を毀損させることがないように
次世代に承継させるといった視点も大切な視点でしょう。


これらの視点には深い専門分野があり、
すべてをカバーするためには相当な知識と経験が必要と感じます。


深い専門分野への理解に加え毎年新しくなる税法や法律をキャッチアップし
クライアントにとって一番いい提案を目指し自己研鑽を行う。
事業承継プランの作成はやりがいがありおもしろいですが
責任の重い大変な業務です。


しかし一方で上記の視点をすべて検討し施策を決定でき、
税理士として自信をもって事業承継プランの作成ができたとしても


・当のクライアントから抵抗されたり、

・クライアントが実行をためらったり、

・一度スタートした計画にストップがかかったり、

・当初の方針とクライアントのビジョンがブレる


こういったケースに途方にくれるという経験はないでしょうか?


税金も抑えられ、後継者の議決権も確保でき、
遺留分問題もない財産の分割プランなのにどうして・・・。
 

私はそんな経験が増えるにつれ自分の人間力の無さに問題があると考えておりま
した。

これも先の見えない自己研鑽が必要だと・・・。


今は人間力向上は個人的なテーマではありますが、
ファミリービジネスには上記視点だけでは解決できない特性があることに
FBAAの活動を通じて少しは理解ができてきましたので
以前の様に途方にくれることは無くなりました。


特に事業承継問題は施策実行のために検証する事項も多くあり、
時間がかかるのは当然ですし、実行準備をすすめると
当初の関係者の考えも変化し施策の変更も当然にあると理解してます。

 
ファミリービジネスの特性の一つは
ファミリービジネスの意思決定には単なるビジネス上の経済合理性だけでない
ファミリーの状況からの判断も大きく左右するということです。


この点をあたりまえと思われる方も多いかもしれません。


しかし我々税務・法務の専門家はとかく専門分野からの問題の
アプローチと解決策の検証を行いがちで
ファミリーの状況からの視点でその施策検証が不十分な気がします。


仮に事業承継プラン作成の依頼に際し、ファミリービジネスオーナーから
事前にファミリーに関する問題を相談されているケースがあり、
そして事前に相談されたファミリーに関する問題を考慮したプランが作成できた
としても、
実際にはその経営者がこちらに伝えていない問題、
若しくはその経営者にも見えていない問題が存在するかもしれません。


この様な状況に対応するために、
税理士側がある程度、そのクライアントが既にかかえているかもしれない問題、
若しくは提案する施策の実行により新しく発生可能性のある問題を
認識しておく必要があります。


事業承継プランを作成し実行を見届け、そのクライアントから離れた後、
そのプラン実行により発生した問題に
クライアントファミリーが後々大変な状況にならないためにも
ファミリーの状況からの視点は、
特にクライアントがファミリービジネスである以上、
重要な視点ではないでしょうか?


ファミリービジネスを理解するためのフレームワークとしては
有名なスリーサークルモデルがあります
(スリーサークルはFBAAのロゴにも使用されています)。


このモデルではファミリービジネスをファミリー、オーナーシップ、ビジネスの
3つのサブフレームからなる一つのシステムとして捉えます。


ファミリービジネスの関係者は3つのサークルが重なり合いできる
7つの領域に区分でき、
その立場の違いから様々な衝突、競合、対立、葛藤、緊張等を生じさせます。


またスリーサークルの3つのサブフレームは、
時の経過や事業の状況等により関係者を変化させ、
特にサブフレームが重なる領域の関係者間では
ファミリービジネスに特有な問題が生じやすいとされます。


スリーサークルモデルを使いクライアントであるファミリービジネスを理解し
その事業承継プランの実行をさまざまな関係者の立場で検証できたら、

またそのプラン実行後におこりえる
関係者間の衝突、競合、対立、葛藤、緊張等を予想できたら、
いままで見えてなかった問題に気がつくかもしれません。


その結果、いままでとは違った角度からの確認や異なる提案をしたり、
プラン実行前にクライアントにより納得感のある説明を
行うことができると感じます。


税理士としてクライアントであるファミリービジネスの理解を深め、
ファミリービジネス特有の問題について
ファミリー、オーナーシップ、ビジネスの
3つのサブシステム全体をクライアントとして
そのファミリービジネスの相談に対応できたら
税理士はファミリービジネスが期待するパートナーとして
よりお役立ちできると私は考えます。

【女ヶ沢亘】

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